リードタイムとは・リードタイムの意味

リードタイム【lead time】とは、英語の【lead】と【time】から構成されている言葉です。【lead】は様々な意味を持ち、その中に連れていく、導くという意味があります。【time】は時間や期間という意味を持ち、二つの単語を合わせてリードタイムとなっています。

広義でのリードタイムは、顧客の元へ、ある製品・商品を「納める、引き渡す、届ける」までの全ての所要期間（時間）を指します。では具体的に「全ての所要期間（時間）」とは、何を指すのでしょうか。（狭義は後述）
ある商品が製造され顧客の手元に届く工程を考えてみましょう。まずは商品を開発するところから始まります。開発後、製品化する商品が決まると、原材料を調達し、生産・製造され、出荷され、最終的に顧客へと届けられます。

この工程の流れを見ると、他コラムでも紹介したサプライチェーンを連想する方も多いのではないでしょうか。サプライチェーンマネジメント（SCM）では、以下を実施していきます。

• 「モノの流れ」と「情報の流れ」の効率化
• 情報の高度化
• 供給の最適化

リードタイムはサプライチェーンの「時間」の部分に深く関わります。どんなにモノの流れを整備し、情報を高度化しても、最適な期間で、効率的に時間を管理しなければ、サプライチェーンを機能させることは難しいでしょう。リードタイムについての知識を深めることは、SCMの第一歩といえます。

＜ リードタイムの歴史 ＞

「リードタイム」が広く知られるようになったきっかけは、自動車業界のトヨタの生産方式といわれています。
リードタイム改善に取り組む主な目的は納期の順守ですが、トヨタの生産方式では他にも効果が期待できるとされています。例えば、お客様の発注（需要）から納品までの期間が短ければ短いほど、発注に合わせた生産が可能になり、欠品を防ぐことができます。また、必要なものを必要な量、必要な時に生産するため、不要な在庫や機会損失が減ります。リードタイムを短縮するこの取り組みが、変動に強い生産方式をもたらしたといわれています。

リードタイムの種類

広義のリードタイムは、顧客の元へ、ある製品・商品を「納める、引き渡す、届ける」までの全ての所要期間（時間）を指しますが、実際は工程によってさまざまなリードタイムが存在しています。

リードタイムは、業種、業態、製品などによって考え方が異なりますが、各工程のリードタイムを最適化することで滞りなく製品が顧客の元に届くのです。

リードタイムと似ている言葉

「全ての所要期間（時間）」がリードタイムであるとすれば、期間や時間を表す納期などの言葉が連想されるのではないでしょうか。それぞれの言葉の意味を見ると、実は明確に区別されていることが分かります。

＜ 納期、有効期限、日数との違い ＞

〈納期との違い〉
納期は、製品や商品が顧客の手元に届き、完了する日付そのものを表します。表記は、年、月、日となります。
（例）納期　2022年10月1日
この場合、2022年10月1日に顧客の元に届き、完了することを意味します。
BtoBで用いられる表現ですので、一般的には、配達日や配達予定日と似たような意味を持ちます。

〈有効期限（利用期限）との違い〉
契約上、利用期間や時間が定められているサービスや商品に用いられ、利用ができる期日、期限を表します。
表記は、年、月、日となり、よく月末の日付が用いられます。
（例）有効期限　2022年10月15日、2022年10月末など
この場合、該当の日付までサービスや商品が利用でき、それ以降は利用ができない事を意味します。

〈日数との違い〉
何かをするのに必要な日の数、または（いつから）いつまでという日の数を意味します。

最も意味を混載しやすい、リードタイムと納期ですが、リードタイムは、期間を指すのに対し、納期は日付を指します。

＜ タクトタイム（ピッチタイム）、サイクルタイム、スタンダートタイムとの違い ＞

リードタイムと同様に生産現場でよく用いられる○○タイムについてまとめてみます。

〈タクトタイム　Takt Time（TT）との違い〉
ピッチタイムとも呼ばれ、製品一台あるいは部品一個の製造するために必要な時間のことを指します。
顧客からの要望を満たすためには、製品一台あたり、どのくらいの時間で製造する必要があるか、ということを表し、理論値や推定値のような要素となります。これを目安とすることで効率的な生産スケジュールを決めていくことが可能になります。

〈サイクルタイム　Cycle Time（CT）との違い〉
一方でサイクルタイムは、製品一個当たりの実際にかかった作業時間を指し、実際に工程内で一個当たりをどのくらいの時間で作っているか、という、実測値のような要素をもちます。サイクルタイムがタクトタイムより短いと生産性が高いと言えますが、在庫とのバランスを考えながら調整していく必要があります。

〈スタンダードタイム　Standard Time（ST）との違い〉
標準時間とも呼ばれ、標準的な環境の下、標準の作業者が決められた「方法・条件・一定の速さ」で作業した場合の製品一個を完成させる時間を指します。

物流とリードタイム

物流現場でのリードタイムは、発送から配達までの所要期間を指すことが一般的です。
配送リードタイムは、発送地と配達地の輸送距離だけでなく、輸送方法や輸送モードに大きく影響します。
「とにかく早く届けたい」、「CO2を削減しながら輸送したい」など...現在は、お客様のニーズに合わせて、多様なリードタイムの考え方があります。

＜ 配送リードタイムの違い ＞

〈即日配達〉
発送の当日に配達する。至急荷物を届けたい場合などに対応できるが、エリアが限られている場合が多い。

〈最短リードタイム配達〉
発送日から最短で配達が可能な日付、時間として表現される。この日時以降に顧客の元に配達される。

〈時間指定配達〉
最短で配達が可能な日付、時間以降で、顧客が希望する日時を指定する。

〈ジャストインタイム配達〉
厳格に配達時間を指定したい場合は、貸切便（チャーター便）を用いることが多い。JITBOXチャーター便では、「〇時△分」まで指定できるサービスがある。

〈定期配達（定期便）〉
毎回決まったタイミングで行われる配達。

JITBOXチャーター便は細やかな時間指定に対応します！

JITBOXチャーター便は、キャスター付きの鉄製ボックス（内寸104cm×104cm×170cm、最大積載重量500kg）にお客様の荷物を積み込み、集荷先から配達先までそのままお届けする輸送サービスです。
輸送ネットワークに強みを持ち、全国発送が可能です。（※一部離島を除く）
標準配達時間は9時～18時の間で、3時間以上の時間指定は標準サービスとなります。（※一部時間指定不可地域があります）

有料オプションサービスの利用でもっと便利に！『希望時間通りに荷物を届けたい！』そんなお客様のご希望にお応えします。

〈2時間幅納品〉
9時～18時の間で、2時間幅で時間帯指定ができます。
お客様の声：食品・医薬品メーカー様
食品・医薬品などの配送センターへの納品の為、受付時間である午前中までの納品が必須。量が中ロットだったこともありJITBOXにすることでコストを削減できた。

〈JIT指定納品〉
「〇時△分」のジャストインタイムで時間指定ができます。※指定時間の前15分以内に配達します。 
お客様の声：専門サービス業様
イベント・展示会での会場設営のためのパーテーションやその他用品の発送、無梱包で時間帯の指定がシビアなためJIT指定納品を利用したことで立会時間・作業時間の削減にも繋がった。

その他にも...
〈時間外納品〉夜間（18時～20時）のお届けに対応。
〈時間外集荷〉朝（8時～10時）・夜間（18時～20時）の集荷に対応。

時間指定の他にも、「高い輸送品質」と「全国ネットワーク」が強みのJITBOXチャーター便、是非一度ご検討ください！
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※販売会社一覧から、各社のホームページでリードタイムをご確認ください。